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小規模企業共済の死亡給付金、兄弟で受け取るときの分け方は?代表者請求と等分ルール、非課税枠まで税理士がわかりやすく解説


小規模企業共済の死亡給付金は誰が受け取る?遺産分割との違いと受給権・手続き・相続税の注意点を解説
「掛け金は全額所得控除になるから」と小規模企業共済に加入している経営者の方は多くいらっしゃいます。老後の退職金準備と日頃の節税を両立できる、中小企業の経営者や個人事業主にとって非常に優れた制度です。
しかし、経営者ご本人に万が一のことがあった場合、残されたご家族が受け取る「死亡給付金(共済金)」の取り扱いには注意が必要です。この死亡給付金は遺産分割協議の対象にはならず、法律で定められた順位の人が受け取ります。実務では「誰にどれだけの権利があるか(分け方)」と「実際にどう請求し、口座に受け取るか(受け取り方)」は別の問題であり、この違いを理解しておかないと手続きで混乱しやすいポイントです。
この記事では、受給権者の順位による違い、同順位の兄弟が複数いる場合の受給権の分け方とその例外、そして受給権が決まった後の請求・受け取りの実務、税金上の非課税枠について解説します。あわせて、こうした制度を日頃の経営管理にどう位置づけるかについてもお伝えします。
1. 小規模企業共済の死亡給付金は遺産分割協議の対象外となる理由
小規模企業共済の死亡給付金は、残されたご家族が行う「遺産分割協議」の対象にはなりません。
この死亡給付金は、小規模企業共済法によって受け取るべき人の範囲と順位(受給権者)が定められているためです。亡くなった経営者の財産(遺産)として相続されるのではなく、法律に基づいて指定されたご遺族が「自分自身の権利」として直接受け取る、固有の財産と位置づけられています。
⚠️ 遺言書や遺産分割協議よりも法律の規定が優先されます
遺言書に「特定の人に譲る」と記載されていたり、遺産分割協議で「特定の相続人がすべて相続する」と話し合ったりしても、法律で定められた受給権を変更することはできません。この点は誤解が生じやすいため、あらかじめ理解しておくことが大切です。
2. 配偶者が受け取る場合
小規模企業共済法では、死亡給付金を最も優先して受け取る第1順位の受給権者は「配偶者」とされています。
亡くなった経営者に配偶者がいる場合、他の親族が何人いても、原則として配偶者一人がすべての死亡給付金を受け取る権利を持ちます。受給権者が配偶者一人であれば、按分の手続きや親族間での分配について心配する必要は基本的にありません。手続きも配偶者単独で進められるため、比較的スムーズに進行しやすい形です。
3. 兄弟姉妹が受け取る場合──「誰にどれだけの権利があるか」の原則と例外
小規模企業共済法では、第1順位の配偶者に続き、第2順位は子、第3順位は父母、第4順位は孫、第5順位が兄弟姉妹という順位が定められています。先順位の受給権者がおらず、兄弟姉妹が受給権者となり、その人数が2人、あるいは3人いる場合は、全員が「同順位の受給権者」となります。
この章で扱うのは、「誰がどれだけの受給権(権利)を持つか」という分け方の問題です。次の4章で扱う「実際にどう請求し、口座に受け取るか」とは別の話である点を、まず押さえておいてください。
【原則】受給権者の人数で等分(平等に分ける)
同順位の受給権者が複数いる場合、遺産分割協議のように話し合いで割合を決めるのではなく、法律の規定に基づき等分するのが原則です。
・同順位の兄弟が2人の場合:それぞれ2分の1ずつ
・同順位の兄弟が3人の場合:それぞれ3分の1ずつ
【例外】全員の合意による一人への集中
同順位の受給権者全員の合意があれば、等分ではなく、特定の一人がすべての受給権を持つ形にすることも可能とされています。この場合、他の受給権者が自身の持分を放棄する、あるいは特定の一人に譲る旨の書類を整えるなど、通常の等分とは異なる手続きが必要になります。具体的な取り扱いや必要書類は個別の状況により異なりますので、事前に中小機構へ確認することをおすすめします。
なお、この例外はあくまで「権利そのものをどう分けるか」の話であり、次に説明する代表者請求とは考え方が異なります。
4. 受給権が決まった後の「受け取り方」の実務──代表者請求と個別請求
3章で決まった各自の持分(原則は等分、例外で偏った配分もありうる)を前提に、実際に中小企業基盤整備機構(中小機構)へどう請求し、お金をどう受け取るかという実務上の選択肢が、代表者請求と個別請求です。ここでのポイントは、請求方法を変えても、3章で決まった各自の受給権(持分)そのものは変わらないという点です。
4-1. 代表者を定めて一括で受け取る場合(代表者請求)
同順位の受給権者の中から1人の代表者を決め、その代表者が全員分の共済金を一括して請求し、代表者の口座で受け取る方法です。あくまで「請求・受領の窓口を一本化する」手続きであり、受給権(誰がいくら受け取るべきかという権利)自体は3章で定まった持分のままです。
メリットとして、中小機構への提出書類を代表者1人分にまとめられるため、手続きの手間を軽減しやすくなります。一方で、代表者が受け取ったお金は「全員のもの」であることに変わりはありません。受け取った後、法律で定められた持分に応じて他の兄弟姉妹へ速やかに分配する義務があります。分配が滞ったり、認識のずれが生じたりすると、親族間でのトラブルにつながる可能性があるため注意が必要です。
4-2. 法定の割合(等分)でそれぞれが個別に受け取る場合(個別請求)
代表者を立てず、兄弟姉妹それぞれが自分の持分を、自分自身の口座へ直接振り込んでもらうよう請求する方法です。こちらも、3章で定まった持分そのものを変えるものではなく、受け取り方の違いにすぎません。
お金が直接本人の口座に振り込まれるため、受け取った後の分配という手間や、分配をめぐる不信感を避けやすくなります。一方で、それぞれが個別に請求書を記入し、戸籍謄本や印鑑証明書などの必要書類を揃えて中小機構へ提出する必要があるため、全体としての手続きの手間は増える傾向にあります。
4-3. 3章の例外(一人への集約)を選んだ場合の請求方法
3章で述べた例外、すなわち受給権者全員の合意により一人がすべての受給権を持つことになった場合は、その時点で受給権者が実質的に一人だけになっているため、代表者請求のような「後で分配する」手続きは不要です。その一人が、通常の個別請求と同じ流れで単独で請求すればよいことになります。
つまり、代表者請求は「複数の権利者がいる状態のまま、受け取りの窓口だけをまとめる方法」であるのに対し、3章の例外は「そもそも権利者を一人に集約してしまう方法」であり、両者は次元の異なる話です。どちらを選ぶか、あるいは組み合わせて検討すべきかは、親族間の関係性や状況によって異なりますので、迷う場合は税理士など専門家に相談しながら検討することをおすすめします。
5. 死亡退職金等の非課税枠(500万円×法定相続人の数)について
請求方法にかかわらず、税務上、小規模企業共済の死亡給付金は「みなし相続財産」として扱われ、相続税の課税対象となります。ただし、残された遺族の生活安定を考慮し、「500万円×法定相続人の数」までは相続税がかからない非課税枠が設けられています。
代表者請求により代表者が一括して受け取った場合であっても、税金は実際に受給権を持つ各兄弟姉妹が、それぞれの持分に応じて負担する形になります。代表者1人の財産としてまとめて課税されるわけではありません。
💡 計算の具体例
経営者が亡くなり、法定相続人が配偶者と子ども2人の計3人だったとします。小規模企業共済から1,500万円の死亡給付金が配偶者に支払われた場合、非課税枠は次のようになります。
500万円 × 3人 = 1,500万円
このケースでは、受け取った死亡給付金1,500万円と非課税枠が一致するため、この共済金について相続税はかからない計算になります。仮に共済金が2,000万円だった場合は、非課税枠を超えた500万円分が、他の預貯金や不動産などの遺産と合算されて相続税の計算対象となります。
なお、3章の例外により一人が受給権を集約した場合、非課税枠の適用はその実際に受給権を持つ人を基準に判断されます。その人が法定相続人であれば非課税枠を活用できますが、法定相続人に該当しない場合は非課税枠が適用されない可能性があります。受給権者である兄弟姉妹が法定相続人に該当するかどうかや、相続放棄があった場合の扱いも含め、非課税枠の適用関係は個別の状況によって異なりますので、具体的な取り扱いについては事前に税理士へ確認することをおすすめします。
6. 共済金だけで終わらせない、日頃の経営管理と資金繰り
小規模企業共済は、万が一のときのご家族への備えや、日頃の節税対策として優れた制度です。ただし、本当に強い会社を作るためには、特定の制度に頼るだけでは十分とはいえません。「万が一のときにご家族へお金を残すこと」と「日頃から会社に現預金を残し、黒字経営を続けること」は、地続きの課題だからです。
決算直前になって節税のために未払費用をかき集めたり、必要性の薄い設備投資を検討したりするケースは少なくありません。しかし、急な節税はキャッシュの流出を伴うことが多く、結果として資金繰りを悪化させる可能性があります。税金を減らすことだけを目的にして手元の現金が不足してしまっては、本来の目的から外れてしまいます。
大切なのは、日頃から月次決算を行い、最新の業績をタイムリーに把握することです。売上、粗利益、固定費、人件費などの数字を継続的に管理し、資金繰りを見据えた経営計画を立てておくことで、共済金の活用も含めた利益の残し方や投資のタイミングが見えやすくなります。月次決算や経営計画を経営に取り入れることで、手元に現預金が残る黒字経営の体制づくりにつながります。こうした体制は銀行融資の評価にもプラスに働きやすく、万が一の際にも会社を次の世代へ引き継ぎやすくなります。
まとめ
小規模企業共済の死亡給付金は遺産分割協議の対象外であり、配偶者がいれば優先的に受け取り、兄弟姉妹が同順位の場合は原則として等分となります。この「誰にどれだけの権利があるか」という分け方の話に対して、全員の合意があれば例外として一人に権利を集約することも可能です。
一方、「実際にどう請求し、口座に受け取るか」は別の問題であり、代表者請求(窓口の一本化、後で分配義務あり)と個別請求(各自が直接受け取る)のいずれかを選ぶことになります。この2つの軸を混同しないことが、実務をスムーズに進める鍵になります。
こうした制度や手続きを正しく理解しておくことは重要ですが、経営者にとってさらに大切なのは、こうした仕組みを黒字経営という大きな枠組みの中にどう位置づけるかです。目先の節税にとらわれるのではなく、月次決算や経営計画を通じて「会社にいくら残し、どう成長させるか」を日頃からセットで考えることが、最も確実なリスクヘッジになります。
森本経営会計事務所からのご案内
税理士 森本 雄一
黒字経営を目指すためには、売上だけでなく、利益、固定費、資金繰り、税金の支払い予定まで含めて数字を確認することが大切です。名古屋市天白区の森本経営会計事務所では、愛知県内の中小企業を中心に、税務申告だけでなく、毎月の数字をもとにした利益改善・資金繰りのご相談にも対応しています。万が一への備えとあわせて、自社の数字をどこから見直せばよいかお悩みの際は、お気軽にご相談ください。
📖 根拠・参考資料
法令:小規模企業共済法第10条(共済金の支給を受けるべき者の範囲及び順位、同順位者が複数ある場合の等分規定)/ 相続税法第3条第1項第2号(みなし相続財産・課税価格の計算)/ 相続税法第12条第1項第6号(死亡退職金等の非課税限度額)
国税庁資料:国税庁タックスアンサー No.4117「死亡退職金を受け取ったとき」
※実務上の補足:受給権(持分)の決め方、代表者請求・個別請求といった受け取り方の実務、および受給権者全員の合意により一人が受給権を集約する場合の手続き・必要書類については、中小企業基盤整備機構(中小機構)の最新の「共済金請求手続きのご案内」等を必ずご確認ください。相続人以外の者が共済金を取得した場合の非課税枠の不適用など、個別の税務判断については最新の法令に基づき税理士等の専門家にご相談ください。制度は変更される可能性があるため、最新情報は国税庁・財務省等の公式情報でご確認ください。
森本経営会計事務所では、名古屋市天白区周辺の地域に根ざした会計事務所として、経営者様ごとのご事情を丁寧に確認し、税務と会計の両面から状況を整理するお手伝いをしております。
将来の引退プランやご家族への資産承継について、少しでも不安や分からない部分がございましたら、どうぞ落ち着いて、まずは一度お気軽にご相談ください。
【実家の相続税が8割減?】知っておきたい「小規模宅地等の特例」の基本と落とし穴


【実家の相続税が8割減?】知っておきたい「小規模宅地等の特例」の基本と落とし穴
「将来、親が亡くなったとき、あの実家の土地にはどれくらいの相続税がかかるのだろう」と、漠然とした不安を抱えている方は少なくありません。土地の価値が高ければ高いほど、税金の負担も大きくなりがちです。
実は、一定の条件を満たすことで、実家の土地の評価額を最大80%も下げられる大変お得な特例があります。それが「小規模宅地等の特例(特定居住用宅地等)」です。
今回は、知っておくだけで将来の大きな安心につながるこの特例について、名古屋市天白区周辺で実家の相続を考え始めたい方向けに、分かりやすく解説します。
1. 「小規模宅地等の特例」の全体像とよくある勘違い
1-1. 土地の評価額を最大80%減額できる制度
この特例は、残された家族がそれまで住んでいた自宅を売却せざるを得なくなったり、住む場所を失ったりしないように作られた、国による配慮のような制度です。
亡くなった方の自宅の土地(最大330平方メートルまで)について、相続税を計算する際の土地の価値(評価額)を80%減額できる可能性があります。
たとえば、5,000万円と評価される実家の土地にこの特例が適用できると、その価値は1,000万円として計算されます。これによって、相続税が大幅に抑えられたり、そもそも相続税がかからなくなったりするケースがあります。
1-2. よくある勘違い:「税金が8割引きになる」わけではない
ここで多くの方が混同しやすいのが、「かかる税金そのものが80%オフになる」という勘違いです。正しくは以下の通りです。
⭕ 正しい:土地の「評価額」が5,000万円から1,000万円に減るため、その結果として全体の税金が安くなる(またはかからなくなる)
あくまで「土地の評価」を下げる制度であり、税金そのものを直接値引きするものではない点に注意しましょう。
1-3. 先に結論を急がない方がよい理由
「うちは同居しているから絶対に使えるはずだ」「別居しているから端から無理だ」と、最初から自己判断で結論を決めてしまうのは禁物です。この特例は非常に強力な効果がある反面、満たすべき要件が細かく定められています。一見すると対象になりそうなケースでも、書類の不備や手続きの順番を間違えるだけで、適用が認められないという「落とし穴」があるからです。まずは、大まかな要件から一つずつ確認していくことが大切です。
2. 特例を活用できる「主な対象者」と満たすべき要件
小規模宅地等の特例は、亡くなった方の土地を「誰が相続するか」によって、求められる要件が大きく異なります。主な対象者は、次の3つのパターンに分かれます。
2-1. 配偶者が相続する場合
- 主な特徴:もっとも有利に保護されており、無条件で特例の適用を受けることができます。
- 同居の有無:一緒に住んでいなくても、別居していても問題ありません。
- その後の居住:相続した後に、その家をすぐに売却しても特例の適用自体は認められます。
2-2. 同居していた親族が相続する場合
- 居住の要件:相続税の申告期限(亡くなった日の翌日から10か月後)まで、その家に住み続ける必要があります。
- 所有の要件:同じく申告期限まで、その土地を所有し続ける(売却しない)必要があります。
※同居していた実績があっても、相続してすぐに実家を売りに出してしまうと、特例が使えなくなる可能性があるため注意が必要です。
2-3. 別居していた親族が相続する場合(家なき子特例)
亡くなった方に配偶者もおらず、同居していた親族もいない場合に、別居していた子どもなどが相続するケースです。通称「家なき子特例」とも呼ばれますが、これには非常に厳しいハードルがあります。
- 相続開始前3年以内に、日本国内にある「自分・配偶者・三親等内の親族・関係する法人」などが所有する家に住んだことがないこと(親・兄弟姉妹や資産管理会社名義の家に住んでいた場合も対象外になり得ます)
- 相続開始時に、自分が住んでいる家を過去に一度も所有したことがないこと
- 相続税の申告期限まで、その土地を所有し続けること
基本的には「ずっと賃貸アパート暮らしをしている子ども」などが対象となり、すでに自分のマイホームを購入している方は対象外となる可能性が極めて高いと言えます。
📋 状況別の要件まとめ一覧
| 相続する人 | 住まいの条件 | 申告期限(10か月後)までの要件 |
|---|---|---|
| 配偶者 | どこに住んでいても可 | 特になし(売却しても可) |
| 同居の親族 | 亡くなった方と同居 | 住み続けること + 土地を持ち続けること |
| 別居の親族 | 3年以上、持ち家がない | 土地を持ち続けること |
※上記は代表的な要件のイメージです。実際の判定には、さらに細かな事実確認が必要となります。
3. 天白区周辺の実家や土地で確認しておきたいポイント
名古屋市天白区や近隣の昭和区、瑞穂区、名東区といったエリアは、古くからの閑静な住宅街が広がり、敷地がゆったりとした一戸建てが多く見られます。こうした地域の実家で特例を検討する際、特に気をつけておきたい実務的なポイントがいくつかあります。
3-1. 二世帯住宅の登記はどうなっているか
天白区周辺でも増えている「二世帯住宅」ですが、建物の登記方法によって特例が使えるかどうかが分かれます。一棟の建物として登記されていれば特例の対象となる可能性がありますが、内部で完全に区分され、1階と2階でそれぞれ別々に「区分所有登記」されている場合、別居とみなされて特例が一部使えなくなるケースがあります。
3-2. 敷地内に「別の建物」が建っていないか
広い敷地の中に、親の自宅だけでなく、地続きで子ども世帯の家が建っていたり、小さな貸家や店舗が混在していたりすることがあります。土地の境界がはっきりしていない場合、どこまでが「自宅の敷地(特定居住用)」として認められるか、慎重な線引きが必要になります。
3-3. 相続税がかからなくても「申告」が必要
⚠️ もっとも危険な落とし穴
「土地の評価が80%下がれば、基礎控除以下になるから相続税はかからない。だから何もしなくていい」という思い込みは非常に危険です。この特例は、「相続税の申告書を期限内に税務署へ提出すること」で初めて適用が認められます。申告を怠ると、特例を使う前の「高い評価額」で税金が計算され、後から思わぬ納税を求められる恐れがあります。
森本経営会計事務所からのアドバイス
税理士 森本 雄一
実家の土地を相続する際、「ずっと同居していたから大丈夫」と思っていても、住民票を一時的に移していた時期があったり、建物の名義が親族間で複雑に共有されていたりすることで、税務上の判断が大きく変わることがあります。
また、将来的に実家を売却して現金で分け合いたい(換価分割)とお考えの場合、売却するタイミングや遺産分割の決め方によって、相続税だけでなく、その後の「譲渡所得税(所得税・住民税)」の負担にまで影響が及びます。土地の形状、過去の経緯、これからの家族の生活設計など、個別の資料や実際の状況を一つひとつ丁寧に紐解かなければ、最適な選択肢は見えてきません。慌てて売買や名義変更を進める前に、まずは現状の正確な把握から始めてみましょう。
4. まとめ:次に行うことを整理しましょう
実家の土地にかかる税負担を大きく抑えられる可能性を秘めた「小規模宅地等の特例」ですが、その活用には事前の正しい現状把握が不可欠です。最後に、これから皆さんが取り組むべきポイントを3つに整理しました。
分からない部分があっても珍しくありませんし、慌てて決める必要はありません。まずはご家族の間で「将来どうしたいか」という希望を共有することから始めてみてください。
森本経営会計事務所では、天白区周辺の地域に根ざした会計事務所として、こうした実家の相続や不動産の処分に悩む地元の皆様のご相談を承っております。
当事務所は大きな税理士法人ではございません。そのため、最初のお顔合わせから税理士本人が直接お話を伺い、ご家族ごとの個別の事情や迷いに寄り添いながら、親親身で柔軟な対応を心がけております。
手元にすべての資料が完全にそろっていなくても、何が課題で、次にどんな書類を集めればよいか、税務と会計の両面から状況を整理するお手伝いが可能です。相続税의 申告だけでなく、その後の不動産の処分や所得税の影響まで見据えた息の長い支援を大切にしています。
「我が家の場合は特例が使えそうか」「何から手を付ければいいか分からない」という方は、
どうぞ肩の力を抜いて、お気軽に当事務所までお声がけください。
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社長が退職金を2回受け取る?|非常勤への分掌変更と死亡退職金を組み合わせる資産承継の注意点


社長が退職金を2回受け取る?非常勤への分掌変更と死亡退職金を組み合わせる資産承継の注意点
長年、会社を支えてこられたオーナー企業の経営者様にとって、ご自身の引退と将来の資産承継は非常に重要な関心事ではないでしょうか。
会社に蓄積された利益を、どのようにして次世代やご家族へ引き継ぐべきか、多くの方が悩まれています。
今回の記事では、社長が常勤から非常勤へ移行するタイミングと、その後にもしも万が一のことがあった場合の2段階で、会社の資金をご家族へ還流させる仕組みについて分かりやすく解説します。
完全に会社を退くのではなく、非常勤として会社を支え続けながら、ご家族に無理のない形で資産を遺す選択肢があることを、まずは知っていただければ幸いです。
名古屋市天白区やその周辺地域で、これからの会社経営とご家族への資産承継のバランスについて考えておられる経営者様にとって、将来の進路を整理する一つのきっかけになれば嬉しく思います。
1.非常勤役員への変更と退職金を組み合わせるメリット
1-1.常勤から非常勤への移行時に支払う退職金
多くの経営者様は、社長の座を退くときが退職金を支給する唯一の機会だと考えていらっしゃいます。しかし、完全に会社を辞めなくても、退職金を支給できる法的な仕組みが存在します。それが、常勤の取締役から非常勤の役員への移行などに伴う、「分掌変更による退職金」です。
分掌変更とは、社内での役割や職務内容が大きく変わることを指します。社長としての激務を後進に譲り、ご自身は一歩引いた立場で会社を支える非常勤役員になる場合、実質的に退職したとみなされるケースがあります。このタイミングで1回目の退職金を支給することにより、法人の利益を適切に減らしつつ、個人の手元資金を厚くすることが可能になります。
1-2.分掌変更による退職給与の注意点とよくある勘違い
ここで多くの方が勘違いしやすいのは、肩書さえ非常勤に変えれば、いつでもいくらでも退職金を支払えるという点です。税務上、実質的な退職と認められるためには、形式的な変更だけでは足りません。具体的には、以下のような実態が伴っている必要があります。
📋 実質的な退職と認められるための主な実態
- 役員としての報酬が大幅に減少(概ね50%以上)していること
- 経営の第一線から退き、代表権やこれまでの重要な決定権を後継者に譲っていること
- 常時出勤するのをやめ、必要に応じた相談対応などに留まっていること
⚠️ これらが満たされていないと、税務調査の際に退職金として認められず、法人の経費(損金)から否認されるリスクが生じます。
2.非常勤役員のもしもに備える死亡退職金の手続きと税金
2-1.死亡退職金に認められている相続税の非課税枠
非常勤役員として会社を支え続けているなかで、もしも万が一のことが起きた場合、会社からご遺族に対して死亡退職金を支給することができます。非常勤であっても、会社への貢献度や過去の経歴を踏まえて適正に算出されたものであれば、支給自体は認められる傾向にあります。そして、この死亡退職金には、相続税の計算において非常に強力な税制上の優遇措置が用意されています。
💡 死亡退職金の非課税枠 = 500万円 × 法定相続人の数
2-2.現金で遺す場合と死亡退職金で受け取る場合の税負担の差
この非課税枠がどれほど大きなインパクトを持つのか、具体的な数字で確認してみましょう。例えば、法定相続人が配偶者とお子様2人の合計3人であるケースを想定します。この場合の非課税枠の計算は、500万円 × 3人 = 1,500万円となります。
| 遺し方の違い(1,500万円の場合) | 相続税への影響 |
|---|---|
| ① 個人名義の預金として遺す | 1,500万円の全額がそのまま相続税の課税対象に含まれる。 |
| ② 法人から死亡退職金として支給 | 非課税枠(1,500万円)の内側となるため、相続税の負担を大幅に抑えられる。 |
現金を個人の口座で眠らせておくよりも、法人を通じてご家族に届ける方が、結果として税負担を軽減できる可能性が高くなるのです。
※重要:死亡退職金の非課税枠の適用には、遺産分割の状況や受取人の要件など細かな規定があるため事前の確認が必要です。
2-3.法人が契約者となる生命保険を活用した原資の準備
非常勤役員の退職金や将来の死亡退職金を支払うためには、会社にそれだけの原資(現金)が用意されていなければなりません。いくら制度上メリットがあっても、会社の資金繰りを悪化させてしまっては本末転倒です。そこで、多くのオーナー企業で活用されているのが、法人が契約者となる生命保険です。毎月の保険料を支払う際は法人の経費としながら、将来に向けて着実に資金を積み立て、万が一の際には保険金をそのままご遺族への死亡退職金に充てることができます。これにより、会社のキャッシュフローを急激に圧迫することなく準備を進めることができます。
3.名古屋市天白区や周辺地域で確認したいこと
3-1.法人の出口戦略と個人の資産承継のバランス
今回のテーマは、法人の税務対策だけでなく、経営者様個人の相続対策や資産承継という2つの側面が完全に重なり合う部分です。天白区周辺地域でも、古くから地域に密着して事業を営まれているオーナー企業様が多くいらっしゃいます。自社株の評価や個人所有の不動産、会社の現預金をどのように引き継ぐか、まずは現状を一つずつ整理していくことから始める必要があります。
📌 事前に整理しておきたい自社の状況
3-2.適正な金額設定と税務リスクへの備え
非常勤役員への退職金や死亡退職金は、非常に大きなメリットがある反面、税務署からのチェックも厳しくなりやすい項目です。節税になるからという理由だけで、非常勤の実態に見合わないような高額な退職金を支給してしまうと、税務調査の段階で不相当に高額な部分として否認され、経費として認められない恐れがあります。
役員退職金の適正額を算出するにあたっては、一般的に「功績倍率」と呼ばれる基準などが用いられます。これまでの常勤時代の在職年数や最終報酬月額、あるいは非常勤になってからの貢献度などを総合的に考慮し、客観的な根拠を持った計算書類や議事録を作成しておくことが不可欠です。
※注意:事前の規程整備や議事録の未作成は、税務調査時に否認される大きな要因となるため、早期の対応が必要です。
森本経営会計事務所からのアドバイス
森本経営会計事務所 税理士 森本 雄一
非常勤役員の退職金は、実質的な職務内容の変更や支給額の客観的な根拠が非常に厳しく問われる論点です。税務上のリスクを避けるためにも、役員規程の整備や議事録の残し方、支給額の計算プロセスは慎重に進めなければなりません。これらの判断や事前のシミュレーションには、法人の過去の決算書や個人の資産状況など、総合的な資料の確認が必要となります。個別の事情によって取扱いが大きく異なるため、慌てて支給を決める前に、まずは現在の状況を一緒に整理してみることをおすすめいたします。
4.まとめ:次に行うことを整理しましょう
最後に、非常勤役員の退職金と死亡退職金の活用において、大切になるポイントを振り返ります。
- 分掌変更の実態を整え、肩書だけでなく報酬や職務内容を実際に変更する。
- 死亡退職金の非課税枠を正しく理解し、個人の現預金で遺す場合と比較する。
- 客観的な根拠を遺すために、適正な金額計算や規程の整備を事前に行っておく。
これからの具体的な第一歩としては、まず会社の役員退職慰労金規程が手元にあるか、最後に改定されたのはいつかを確認することから始めてみてください。もし資料が完全にそろっていなくても、今どのような決算状況であるかを確認するだけで、将来の選択肢を絞り込んでいくことができます。
役員の退職金問題は、単に法人税を減らすためだけの手続きではありません。経営者様が命がけで守ってきた会社から、長年支えてくれたご家族へ、税金負担を抑えた形で確実な財産を遺すための「最後のバトンパス」です。
ご家族の構成や会社の資金状況、さらには将来の不動産の相続登記や所得税の申告まで見据えると、最適な選択肢は一人ひとり全く異なります。
森本経営会計事務所では、名古屋市天白区周辺の地域に根ざした会計事務所として、経営者様ごとのご事情を丁寧に確認し、税務と会計の両面から状況を整理するお手伝いをしております。
将来の引退プランやご家族への資産承継について、少しでも不安や分からない部分がございましたら、どうぞ落ち着いて、まずは一度お気軽にご相談ください。
宝くじの当選金は原則非課税だが 法人が受け取る場合は課税対象に
非課税所得とは、社会政策的立場や課税技術上の要請から所得税を課さないこととされている所得で、給与所得者の出張旅費や通勤手当(非課税限度額内)などが該当します。
非課税所得は全ての納税義務者に適用され、その適用を受けるためのなんらの手続きも必要とせず、当然に課税所得から除外されるものです。
非課税所得は、所得税法や租税特別措置法に定められていますが、その他の法律にも数多く定められています。年末ジャンボやロト6、ミニロトなどの宝くじの当選金は非課税ですが、これは「当せん金付証票法」において、個人が受け取る当選金は非課税と定められています。
所得税だけでなく住民税も非課税なので、翌年の住民税に影響しません。
ただし、受け取った当選金から贈与税の基礎控除(110万円)を超える金額を贈与した場合や、当選発表後にその宝くじを他人に贈与した場合は、当選金額が贈与税の対象となります。
このように、個人が受け取る宝くじの当選金は非課税で確定申告の必要もありませんが、宝くじを法人で購入した場合は異なります。
法人が受け取る当選金は、益金に算入しなければならず、全額法人税の課税対象となります。
ただし、消費税に関しては、対価性がないので課税の対象とはなりません。
税金面で得をするためには、プライベートで宝くじを買うほうが無難なようですね。
マンションの修繕積立金の会計処理
個人オーナーによる不動産投資をする人が増えています。また法人を設立して不動産を所有する方もみえます。そのような投資家からの相談も当事務所では、多くお受けすることがあります。
自分で何年か申告されている中で計上漏れになっているのが多いのは、マンションの修繕積立金です。
管理費は経費処理していますが、修繕積立金は、経費から漏れていることを指摘させて頂くと、喜ばれます。既に申告してしまった方も、過去5年にさかのぼって、所得税と消費税と住民税の還付を受けることが出来る場合があります。思い当たる人が見えたら、お気軽にご相談ください。
青色申告特別控除が最大75万円へ!個人事業主・不動産オーナーが今からすべきデジタル化対応
1. 青色申告特別控除が見直されます
個人事業主や不動産所得のある方にとって、青色申告特別控除は、所得税の負担を抑えるうえで重要な制度です。
これまで青色申告特別控除は、記帳方法や申告方法によって、65万円、55万円、10万円といった控除額に分かれていました。
今回の税制改正では、この青色申告特別控除の仕組みが見直され、一定の要件を満たす場合には、控除額が最大75万円になる方向です。
ポイントは、「複式簿記でしっかり記帳しているか」だけでなく、「電子申告や電子帳簿、データ連携に対応しているか」が、これまで以上に重視されるという点です。
2. 最大75万円控除を受けるための要件
改正後、最大75万円の控除を受けるためには、単に青色申告をしているだけでは足りません。
基本的には、複式簿記による記帳を行い、電子申告(e-Tax)をすることが前提になります。そのうえで、次のいずれかの要件を満たす必要があります。
または
- 優良な電子帳簿を備え付けて保存していること
- 請求書データ等との自動連携など、一定のデジタル化に対応していること
つまり、会計ソフトを使っているだけでなく、訂正・削除履歴が残るような電子帳簿の保存や、請求書・取引データとの連携など、より高い水準の記帳管理が求められることになります。
3. いつから適用されるのか
この見直しは、令和9年分以後の所得税について適用される予定です。
個人事業主の場合、令和9年1月1日から令和9年12月31日までの所得分から影響することになります。そのため、実際の確定申告でいうと、原則として令和10年2月から3月に行う確定申告から関係してくることになります。
⚠️ 勘違いに注意
注意したいのは、令和8年分の確定申告(令和9年2月〜3月申告分)からではないという点です。とはいえ、電子化への対応には準備が必要です。適用開始までまだ時間があるように見えても、早めに現在の記帳・申告方法を確認しておくことが大切です。
4. 改正後の控除額パターン(65万円・10万円控除への影響)
今回の改正に伴い、現行の控除枠(55万円枠など)が整理され、デジタル化への対応度合いによって控除額に大きな差が開くことになります。
| 記帳方法 | 提出方法・デジタル対応 | 改正後の控除額 |
|---|---|---|
| 複式簿記 | 電子申告 + 優良電子帳簿 or データ連携 | 最大 75万円 |
| 電子申告のみ(デジタル要件なし) | 65万円 | |
| 複式簿記 | 書面(紙)で申告 | 10万円 (大幅減額) |
| 簡易簿記 | 申告方法問わず(※前々年収入1,000万円以下限定) | 10万円 |
複式簿記と電子申告なら65万円控除
75万円控除の要件までは満たさない場合でも、複式簿記で記帳し、電子申告を行う場合には、65万円控除の対象となる見込みです。現行制度の「55万円枠」が整理され、電子申告を行う場合に65万円控除へ引き上げられる仕組みになります。
⚠️ 書面申告のままだと10万円控除に激減
今回の見直しで特に注意したいのが、書面申告を続けている方です。改正後は、複式簿記で記帳していても、電子申告をしていない場合には控除額が10万円となる方向です。
現行制度で55万円控除を受けていた方は、電子申告に対応しなければ控除額が45万円も下がることになります。所得税だけでなく、住民税や国民健康保険料などにも影響するため、早めの移行が必須です。
簡易簿記の10万円控除も対象が限定される方向
簡易簿記による10万円控除についても、事業所得や不動産所得に係る前々年の収入が1,000万円超の方は、10万円控除の対象から除外される見込みです。収入状況によっては、複式簿記への移行を本格的に考える必要があります。
7. 今から準備しておきたい3つのこと
今回の改正は、単なる控除額の引き上げではありません。デジタル化に対応している方ほど優遇され、紙中心の申告を続ける方は控除額が下がる仕組みです。以下の3つの準備を進めましょう。
- 電子申告(e-Tax)に対応すること
e-Taxを利用できる環境を整え、確定申告を電子申告で行えるようにしておきましょう。 - 会計ソフトの利用状況を確認すること
現在使っている会計ソフトが、電子帳簿保存や請求書データ等との連携にどこまで対応しているかを確認しておく必要があります。 - 日々の記帳方法を見直すこと
領収書や請求書を紙で保管しているだけではなく、データとして管理し、会計処理と連携できる体制を整えていくことが重要です。
8. 個人事業主や不動産オーナーは早めの確認を
今回の見直しは、個人事業主、フリーランス、不動産オーナーの方に関係する内容です。特に、これまで書面で確定申告をしていた方や、簡易簿記で青色申告をしていた方は、控除額に大きな影響が出る可能性があります。
「自分は75万円控除の対象になるのか」「65万円控除を受けるには何が必要なのか」「今の会計ソフトや記帳方法で大丈夫なのか」
このような点は、早めに確認しておくことをおすすめします。
9. まとめ
青色申告特別控除は、今後、最大75万円へ拡充される一方で、電子申告や電子帳簿への対応がより重要になります。適用は令和9年分以後ですが、電子申告や電子帳簿への対応は一朝一夕に整うものではありません。
これからは、紙の申告から電子申告へ、手入力中心の記帳からデータ連携を活用した記帳へ、少しずつ移行していくことが大切です。
当事務所では、青色申告、電子申告、会計ソフトの導入、記帳方法の見直しについてご相談を承っています。「今のままで大丈夫か不安」「75万円控除を受けられる体制にしたい」という方は、お早めにご相談ください。
注記:
本記事は、令和8年度税制改正大綱等に基づく一般的な情報です。実際の適用にあたっては、今後の法令、通達、国税庁の案内等を確認する必要があります。
⚠️ お問い合わせに関する重要なお願い
当事務所では、一般的な税務情報の提供のみを目的とした無料の質問・相談は一切行っておりません。無料面談は、当サービスの利用・顧問契約を真剣に検討されている方限定(具体的な契約内容やサポート適用のご相談)です。一般的な税務相談(個人の確定申告や法人の税務に関する具体的なご相談など)につきましては、1時間 1万円(税別)でのご案内となります。情報収集目的のご質問はご遠慮ください。名古屋市・愛知県周辺での税務調査対応なら「森本経営会計事務所」へ
自社が調査対象になりやすい特徴に当てはまっていないか不安な方、
事前に対策を講じたい経営者様は、当事務所へお気軽にご相談ください。
不動産を取得した場合は、必ず不動産取得税がかかるのでしょうか?
A 相続や特別な用途に供するためなどにより不動産を取得した場合は非課税となる場合もあります。
※また、課税される場合であっても、その評価価格が一定額に満たない場合は、免税とされます。個別に森本会計へお問い合わせください。
特例事業承継税制 令和9年12月末で終了へ
特例事業承継税制 令和9年12月末で終了へ
事業承継の際の贈与税・相続税の納税を猶予する「事業承継税制」は、平成30年度税制改正で抜本的に拡充され「特例事業承継税制」として生まれ変わった。
これにより、同税制の適用の前提となる認定申請の件数は、拡充前は年間400件程度だったところ、拡充後は年間約6,000件まで増加。
中小企業の事業承継対策のスタンダードとなりそうな勢いだが、先日公表された令和4年度税制改正大綱の中で、制度が一部見直されることが明らかになっている。
この特例事業承継税制の適用を受けるには、事前に「特例承継計画」を策定し、令和5年3月31日までに都道府県へ提出しておく必要があるが、この提出期限が令和6年3月31日まで1年間延長される。
この機会に中小企業の事業承継を押し進めたいということだろう。
ただ大綱には、特例事業承継税制について「令和9年12月末までの適用期限については今後とも延長を行わない」ことも併せて明記された。すなわち、令和10年以降は、通常の事業承継税制しか使えなくなるというわけだ。
特例事業承継税制は、中小企業が発行したすべての株式について、その承継に係る相続税・贈与税の100%が納税猶予される制度。一方、通常の事業承継税制では、対象となる株式は「総株式数の3分の2まで」で、猶予されるのは税額の「80%」。つまり、無税で株式を承継することができなくなる。そのため、事業承継を検討している中小企業では、早期に事業承継への取り組みをスタートし、本税制の活用について検討を行う必要があるだろう。
不動産オーナーのための会社設立
今週も相談会で、不動産投資家の方からの会社設立の相談がありました。
すでにある程度の不動産をお持ちの場合は、
①法人に管理を委託する方式
②一括転貸する形式
③所有型法人への転換方式があります。
それぞれ、一長一短があり、その相談者の希望とニーズにあった法人の形態を、検討させて頂きます。
また、新会社設立は誰が行うのか、役員は誰が就任するのか、役員報酬は誰が受け取るのか、銀行借り入れをどうするのか、退職金積み立てをどう活用するのかについて、1時間しっかりとアドバイスさせて頂きました。
暑い夏が続きますが、新しいことにチャレンジする不動産投資家の方に敬意を表します
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